ファイバのNAとは、N.Aとは、開口数とは?

ファイバの基本的な性能の一つに「NA(Numerical Aperture、開口数とも言う)」というものがあります。
これは、光がファイバの中に入る際の入射角に関係があるものです。

ちょうど良い図と説明をネット上で見つけましたのでご紹介します。

http://www.astrophotoclub.com/fiber.htm

上のサイトの、いちばん下にある説明に出てくる「Ψ」を見てください。「NA=sin Ψ」であります。
要するにNAが大きいということは、「ある程度雑に光をファイバに入れてもそれなりに光を運んでくれる」ということです。
これだけ読むと「大きければ大きいほど良い」と感じるかもしれませんが、実際はそうではありません。
NAが大きいということは、色々な入射角の光がファイバ内に混在してしまうということです。これが何を引き起こすかというと、通信速度のタイミングのズレです。


同じタイミングで入射した2本の光があるとします。一方は緩やかな角度で、もう一方は急な角度で入射したとすると、当然緩やかな角度で入射した光の方が先にゴールに到着します(道をジグザグに歩くよりも真っ直ぐ歩いた方が早いですよね)。


このズレが大きくなると、どうやら使い物にならなくなるようです(理由はまだあいまいにしか理解していませんm(_ _)m)。だからNAが大きいファイバは、長距離伝達には向かないとか。伝達距離が伸びれば伸びるほど、このズレは大きくなりますからね。だから基本的に、NAが大きくコア径も大きいファイバは短距離用、NAが小さくコア径も小さいファイバは長距離用として使われます。

NAが小さいと光を入れるのが難しいので、組み立てが困難であったり制約が増えたりするようです。